アイルランドのField of Vision社は、ハプティクス技術を活用し、視覚障害者向けにタッチベースのデバイスを開発しています。ハプティクス技術とは、触覚を通じて情報を伝達するテクノロジーです。 ボードゲームのような外見のデバイスは、視覚障害者がライブで試合観戦を楽しめるように設計されています。スタジアムに設置された独自のカメラがボールをトラッキングし、ボールの位置情報をリアルタイムでデバイスに送信します。ユーザーは指先の触覚を通してボールの位置を追跡できる、という仕組み。また、プレイヤーがタックルするとデバイスが振動するなどのギミックも搭載されています。 Field of Vision社によると、現在、視覚障害者のうちわずか15%がライブスポーツイベントに参加。71%はテレビやラジオでスポーツ観戦を楽しんでいるとのこと。 確かにこれまでは、視覚障害者のスポーツ観戦を支援するには、実況を通じた聴覚を充実させるくらいしか発想がなかったのではないでしょうか。これまでにない体験を提供するField of Vision社のビジネスは、優れた技術が広く利用できるようになった今、アイデア次第でさまざまなブレイクスルーが可能になると、改めて実感させてくれます。 ちなみに、ハプティクス技術は、VRやメタバースなど、多くの分野で研究が進められています。今後、触覚を介した新たな体験の提供、難しい課題のソリューションが生まれていくでしょう。 公式サイト https://www.fov.ie/
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