新しくなった「アサヒ スーパードライ」は、もう飲みましたか?
アサヒ スーパードライは1987年に発売され、ドライビールのブームを巻き起こしました。キーワードは「辛口」と「キレ」。それ以前は、苦味が強く重たい味のビールが主流でしたが、スッキリとした飲み口のスーパードライは、飽きずに何杯も飲むことができ、どんな料理にもよく合いました。
そんなスーパードライも、消費者のビール離れや発泡酒、第三のビールの台頭、そしてコロナ禍などの影響で、最近では販売減が続いていました。そんななかの2022年2月、発売以来初めてのフルリニューアルが行われたのです。
「辛口」のコンセプトはそのままに、キレを維持して、飲みごたえを向上したと言います。ビール好きの方ならよくわかりますが、飲み慣れたスーパードライとは、確かに違う味わい(どうやら味への反応は賛否両論。リニューアル直後は当然かもしれませんが…)それだけに「辛口」の定義、訴求するメッセージが重要になります。
そこで採用されたのが、パッケージに描かれた「辛口カーブ」なるグラフ。飲みごたえとキレの良さが訴求されています。洗練されたデザインで、視覚的に特徴がわかりやすいグラフは、大いにクリエイティブの参考なります。反面、飲み口をパッケージでロジカルに「説明する」のは正解なのか、という疑問が残ります。
実際に、グラフの挿入には社内でも否定的な意見が多かったものの、マーケティング本部長の松山一雄氏が押し切って実現したデザインだとか。果たして売上は回復するか? 味や訴求の再変更はあり得るか? リニューアルしたスーパードライの今後に注目です。
参考:スーパードライ新デザインの謎 「辛口カーブ」を推したのは誰?
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